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だから死ぬのは怖くない

私は常々、宗教を信ずる人と、信じない人の違いは何かと考えることがあります。

その違いとは、人が死ぬ時に出るのではないか?と思います034.gif

つまり死に臨んで、怖れを抱いて死んでいくのか、それとも安心して逝けるかではないかと・・・。

前置きが長くなりましたが先日、本屋さんでこんな本を見つけました!

「だから死ぬのは怖くない」
だから死ぬのは怖くない_d0214907_10351026.jpg

この本は、終末医療を専門としている医師や、

ご家族の目から見た、人の最後が書かれています。

その中でも、「人は死ぬとき、どのようにして亡くなっていくのか」

について詳しく書かれていました。

私たちがよく見るドラマのように、最後の瞬間までベッドや布団の上で何かを言い残して、

ガクッと亡くなっていくのは、ほとんどありえないそうです( ̄□ ̄;)!!


まず多くの人は、自分の足で歩けなくなります。→寝たきりになる

全身に懈怠感がでて、食欲がなくなり、しゃべることが難しくなる。

身の回りのことが自分でできなくなり、トイレにも自力で行けず、排泄をベッドの上でする。

体力が落ちてくると、自分で排泄もできなくなる。

その後、ほとんどの時間を眠って過ごすようになる。→傾眠状態

意識が混沌とし、時間・場所・人の認識があやふやになる。(聴覚は比較的最後まで保たれる)

亡くなる1~2日前が最も苦痛が強くなる。

死ぬ瞬間は苦しみがなくなる→ご臨終



といった流れだそうです。

これはもちろん、身体が悪くなり徐々に死に至っていく場合ですが、

先述のドラマの風景のように、最後まで家族と話すことはできなさそうですね。

だからこそ、まだ元気なうちに、残された家族は家族同士の時間を大切にしなければなりません。

そしていざ最期の時になった時も、聴覚は保たれているので、

ご家族の方は反応がなくても話しかけて下さいとありました。

逆に、デリケートな話は部屋を出てしなければ、すべて聞こえているであろうとも013.gif

さぁ、ここからが宗教の大事な出番ですが、

宗教は「死」を見つめることを説きます。

そして死後は魂は消滅するのではなく、キリスト教やイスラム教では神の国へ、

仏教ではお浄土へと救済される道が示されます。

この時、これを信じる人は何ら怖れを抱くことなく死に臨むことができます。

そしてそれを見たご家族も、心から救われることができます。

つまり宗教は、

その人だけでなく、
家族や周りの人たちでさえ救済する
のです!

ここが大事な所ではないでしょうか。この本を通じて、改めて信仰の大事さを学ぶことができました。

最期にもうひとつ!

近年欧米のある病院では、余命数ヶ月の患者本人やその家族、

友人を集め病院内でパーテイを定期的に開く試みが実験的に行われているそうです。

そしてその集まりは、患者が亡くなってからも「故人を偲ぶ会」として続きます。

なぜ集まりを続けるのかというと、

大切な人を失った遺族の心の喪失感や、悲しみをやわらげる為です。

つまりは遺族の心のケアこそが主たる目的です。

しかし驚くことに、そのルーツは日本にあります!

初七日や四十九日、一周忌などと、

死者を定期的に敬い弔う日本の文化こそがこの教本です∑( ̄Д ̄;)なぬぅっ!!

皮肉なことに日本が忘れつつある先人の知恵を欧米が学びはじめているのです。

この事は、もう一度私たち日本人は再認識しなければなりません。

この本にはこのように書かれていました。

~世界中を見渡しても、死がすべての終わりであると考える民族は皆無に等しい。人が亡くなってからも、死者と生者の繋がりは続くと考える方が、亡くなってゆく本人にとっても見送る遺族にとっても精神衛生的に健全である。~

皆様はどう思われるでしょうか。

              日蓮宗 了光山護国寺 ~山科檀林旧跡~
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by yamasina-gokokuji | 2012-01-26 11:29 | コラム

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by 山科 護国寺

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