昨日、太秦・本瑞寺において、「法華経のお話」編集会議がありました！

京都日蓮宗青年会結成５０周年事業の一環として、

季刊誌「るふ」で掲載していました「法華経のお話」を一冊の本にすべく、

編集作業をすすめています

昨日は、法師功徳品第十九・常不軽菩薩品第二十・如来神力品第二十一の編集でした

法華経の後半・本門になってくると、とても大切な教えが随所に説き明かされてきます。

その中でも、昨日の編集に時間を費やしたのは、

如来神力品第二十一の結要付嘱（けっちょうふぞく）の四句の要法です！

結要付嘱とは、お釈迦様が法華経の肝要を結んで付嘱することを言います。

それは、

以要言之。
如来一切所有之法。
如来一切自在神力。
如来一切秘要之蔵。
如来一切甚深之事。
皆於此経。宣示顕説

～要を以て之を言はば、
如来の一切の所有の法、
如来の一切の自在の神力、
如来の一切の秘要の蔵、
如来の一切の甚深の事、
皆此の経に於て宣示顕説す～

この経文の意訳を、読者にどう理解して頂くかで、議論になりました(￣へ￣|||) ｳｰﾑ

お釈迦様が、地涌の菩薩である本化上行等の四菩薩に付嘱されたのは何か？

それは即ち、法華経を擣簁和合（とうしわごう）した良薬であり、

万病一薬の南無妙法蓮華経のお題目！

『如来の一切の所有の法』
（仏様の全ての教えを説きあらわした、妙法蓮華経というお題目の名前）
名（みょう）

『如来の一切の自在の神力』
（仏さまの自由自在な神通力の全てがお題目に備わり）
用（ゆう）

『如来の一切の秘要の蔵』
（お題目によって初めて解き明かされた真理）
体（たい）

『如来の一切の甚深の事』
（全ての人々を仏道に導き入れる為に、この世界に姿を現され、お題目という教えを説かれた仏さまの慈悲心・大願のすべて）
宗（しゅう）

『皆此の経に於て宣示顕説す』
（以上の名・用・体・宗の四重玄をもって一経を総結する）
教（きょう）

以上のことから、この付嘱の文は妙法蓮華経の五字を詮顕するもので、

妙体宗用教五重玄具足の妙法蓮華経の五字こそ付嘱の法体であります。

もっと簡単に言えば、付嘱されたのは南無妙法蓮華経のお題目！

日蓮大聖人も、『観心本尊抄』に

「是好良薬とは、寿量品の肝要たる名・体・宗・用・教の南無妙法蓮華経これなり」

とあり、そしてこれを、

「地涌の菩薩に妙法の五字を属累（ぞくるい）す」

とお教えになられています。その他にも『曽谷入道殿許御書』には、

「其所属の法は何物ぞ乎、法華経の中にも広を捨てて略を取り、略を捨てて要を取る、所謂妙法蓮華経の五字、名体宗用教の五重玄也」

とお示しです。

さて問題は、このことをどのように読者に伝えるか・・・。

限られた紙面で、経文に忠実に訳してきているところを、

この四句の要法の結要付嘱は南無妙法蓮華経のお題目ですよと、

いきなり書いてもちんぷんかんぷんになるのは見えています・・・(；￣ー￣)...ﾝ?

ということで、昨日はここで煮詰まり、次回へ持ち越しになりました！

コラムを増設するか、本文中にこのことを分かりやすく書くか・・・。

いずれにしろ、読者が一番分かりやすく、納得のできる本となるよう、編集作業を進めて参ります♪

　　　　　　　　　　　　　　日蓮宗　了光山護国寺　～山科檀林旧跡～